Yanggum~Korean dulcimer~

朝鮮の打弦楽器 ヤングム(ハンマーダルシマー,ハックブレッド,ツィンバロン,揚琴の親戚)奏者 黄聖順のヤングムblog♪

【基礎知識】『ヤングム』ってなに?(歴史編③)

アンニョンハセヨ~(*^O^*)

 
最近カフェオレにハマりすぎて、一日で牛乳1ℓ消費したときはさすがに反省しました。
金剛山歌劇団 ヤングム奏者の黄聖順(ふぁん そんすん)です!
 
今回も前回に引き続き、ヤングムの歴史についてお話ししたいと思います。
 
え?まだ歴史かよって?
仕方ない。なぜならヤングムが朝鮮に伝わってきて約400年、その祖先であるサントゥールから考えると5000年もの歴史がある、それはそれはとても歴史深い楽器で…
 
 
 
 
 
 
 
 
はい。始めましょう( ^ω^ )
 
 
見事朝鮮の民族楽器としてすっかり定着したヤングム
 
しかし、100年,200年経つと社会も変わり、人々の生活も変わっていきますよね。
朝鮮も例外ではありませんでした。
 
 
 
時は1950年代…。
 
当時朝鮮戦争真っ只中であった朝鮮で、
『音楽で人々を励まし元気づけよう!』
というのが国家の方針でした。
 
 
その土地で生まれ、発展した固有の音楽が一番国民の感性に近い。
=国民達の力になるのは他でもない、民族音楽である!!
 
ということで、朝鮮の民族楽器たちも同時に注目をあびます。
 
…しかし!!
ここである問題が生じます。
 
 
朝鮮固有といえど、時代は現代
人々の感性も少しずつ変わるし、それにより好まれる音楽が変わっていくのも当然のこと。
 
それなのに!!
楽器たちは姿かたちを変えず昔のまま
 
このままだと民族楽器が現代の人々に受け入れられず、廃れてしまう…
 
 
 
これで…いいのか…?
 
 
いや…
 
 
 
 
 
よくないだろう(# ゜Д゜)クワッ!!
 
 
 
こうして、
民族楽器を現代的に改良させていく活動が、国をあげて始まります。
 
題して、
民族楽器 現代化プロジェクト』!
(本当の名前はもうちょっと長くて難しい感じのそれです。←)
 
 
数年の準備期間を経て、
1960年代から本格的な改良作業が始まります!
 
ここでのポイントは、
現代化とは言っても、ただ西洋の楽器に似せるのではなく
 
①民族楽器固有の音色や特性を生かしつつ
民族音楽でも西洋音楽でも幅広く演奏できる楽器を目指そう!
というのがこのプロジェクトの指向でした。
 
例えば朝鮮民族楽器の代表的な楽器のひとつ、ヘグムは…
 
before

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弦数 2本
そしてその間に弓を挟めて演奏していたのが…
↓↓↓
after
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弦数も2本から4本に増え、
弓も自由に動かせるように、弦の上から弾くスタイルに。
さらに高音域から低音域まで対応できるように、ヘグムファミリーが誕生しました!
 
改良っぷりがすごいですね\(゜o゜*)/!
 
 
そしてもちろんヤングムも改良プロジェクトの対象に…!
 
改良に携わった人達が注目したのは次の3つ!
 
音域と音量の幅が広くないこと
②一度叩くと余韻がいつまでも残ってしまうこと
③7音階で調律しているため、転調が自在にできないこと
 
さて、一体どう改良されていったのか…
 
 
 
 
 
 
 
…詳しくは次週!(ΦωΦ){焦らしまっせ〜。
 
 
次回は画像も交えながら、朝鮮上陸から現代までヤングムの進化過程を見ていきたいと思います!
 
おたのしみにヾ(・д・。){続きはコチラ
 
 
 
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 ♯양금 onepoint advice♭
 
トレモロは指でなく手首
弾けるように練習すべし!
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